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LumiLumi
好きな科学捜査はDNA分析。好きなキャラクターは、ホレイショ・ケイン。CSIを見ながらでもおいしくご飯がいただけます。


 6月8日(土) #8「過去から来た処刑人」(原題:Crime After Crime)

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ゲームセンターチェーンを興した若き起業家ケヴィン・フェッツァーが自身の誕生日パーティーの会場で殺害され、ラッセル、キャサリンらが捜査に乗り出す。遺体のケヴィンはズボンを脱がされ、子ども用のブリーフを後ろ前にはかされており、ステージに用意された巨大なケーキのロウソクは8本になっていた。犯人が故意にフェッツァーを8歳の子どものように見せようとした意図がうかがえる。

その後、頭部に負っていた鈍器損傷は球状の凶器によるものと判明。ブラスはパーティー会場からフェッツァーによって追い出されたという、父親のリックを尋問する。リックは、大金持ちになった息子に金の無心をしたことは認めるが、殺人は否定。カジノでスロットをしていたという裏が取れ、殺人とは無関係と分かる。
やがて、フェッツァーの歯にはさまっていた微物と、ホッジスのひらめきが手がかりとなり、凶器はアーケード・ボーリングのボールと判明。キャサリンは、ケヴィンとアーケード・ボーリングのつながりを調べるうち、1991年にマイキー・モランという8歳の少年が、ゲームセンターの裏でズボンを脱がされて殴殺された未解決事件にたどり着く。この事件の凶器がまさにアーケード・ボーリングのボールで、証拠不十分で不起訴になった15歳の従業員こそが今回殺害されたケヴィンだ。当時、新入り刑事としてマイキー事件を担当したヴァルタンは、今もフェッツァーの犯行だと確信しているとキャサリンに語る。

 

一方で、ニックとサラは、路地で見つかった焼死体について調べる。タイヤを体にはめて焼かれており、その手口はギャングの処刑スタイルを思わせる。サラは、タイヤのおかげで燃え残っていた被害者の傷をギャングのデータベースで照合し、被害者の身元はラ・ティエラというギャングの幹部、ラモン・カスティヨ、通称エスペクトロであることを突き止める。彼をよく知る刑事のヴェガによると、エスペクトロの天敵はギャング団スネークバックのディエゴ・バラ。現在ディエゴは服役中だが、彼が刑務所内から誰かにラモン殺害を指示した可能性は否定できない。ニックとヴェガはディエゴを取り調べ、彼にエスペクトロの死体写真を見せる。すると、ディエゴは「マルタ……」とつぶやく。マルタとは、2002年当時にディエゴの女だったマルタ・アルテロのこと。エスペクトロにより、焼き殺されたとされる人物だった。

 

他方、グレッグとモーガンは、モーテルで刺殺体となって見つかったダーリーン・クロッカーの捜査を担当。現場はかなりの惨状で一見すると他殺だが、犯人らしき人物は目撃されていない。モーガンはベッドの上に何かの結晶を、グレッグは被害者の口元に黄色い微物を見つける。
後の検視と調査の結果、被害者は自殺である可能性が濃厚となる。また、黄色の微物はユリの花粉で、結晶は今時使われないPCPという合成ヘロインと判明。1989年、ダーリーンの娘で12歳だったチェルシーがPCPのせいで悲惨な死を遂げていたことも明らかになる。ブラスいわく、チェルシーにPCPを与えた罪で逮捕・投獄されたのはダーリーンの息子でチェルシーの兄のケン。しかし、後に彼の冤罪が証明されており(ケンは出所2日目にバイク事故で死亡)、真犯人と思われる母親のダーリーンを手続き上のミスで起訴できなかった経緯があるという。要するに、今回起きた3つの事件は、すべて過去の事件をなぞらえたものであり、いずれも、時を経て裁きを逃れた罪人たちに正しい審判が下った格好になる。これは偶然とは思えない。そんな中、チェルシーの事件のPCPサンプルが、今は定年退職したスタン・リチャードソンという刑事により持ち出された後、返却されていないことが発覚する。

 

ラッセルはスタンと親しかったブラスに事情を聞くが、彼はスタンの関与を信じようとしない。そんな矢先、年金と家賃の振り込みの記録から、彼がとあるホスピスにいることが判明。キャサリンとニックは末期の膵臓ガンで余命わずかのスタンの元へ足を運ぶ。するとスタンは、CSIの到着を予期していたらしく「過去の罪の報いを受けさせるために殺害した」とあっさりと犯行を自白。けれども、1カ月寝たきりだったというスタンに犯行は無理だ。要するに、彼には協力者がいる。キャサリンとニックは病室を調べ、ダーリーンの口元に付着していた花粉と関係がありそうなユリを発見。ニックはそのユリの植木鉢の中から小さな小箱を見つける。その中には、チェルシー事件のPCPの証拠品タグが。小箱は二重底になっており、ほかの事件の証拠品と思われるナイフも見つかる。おそらくこれは、スタンの次なるターゲットを示しているに違いない。

 

では、そのターゲットとは誰なのか。保安官のリストンは、15年前、離婚を申し立てた妻を殺害した疑いのあるレックス・キャムフォードという男ではないかと指摘。キャサリンは、スタンの通話記録から彼の協力者が使っていると思われる使い捨て携帯電話の番号を特定する。そして、その携帯番号の信号をたどったグレッグは、スタンの協力者がミード湖にいることを突き止める。ブラスはニックらとともに現地へ急行。そこには、まさにキャムフォードを殺害しようとするヴェガがいた。スタンの協力者はヴェガだったのだ。追い詰められたヴェガは、銃を向けたため警官に撃たれて死亡。キャムフォードは一命を取り留める。そして、後にミード湖の捜索で見つかったキャムフォードの妻の頭蓋骨に残っていた弾が凶器の銃と一致。キャムフォードは、病院のベッドで意識を失ったまま妻殺しの罪で逮捕される。

 

スタンはベガス署の刑事に遺書を遺してあの世へ旅立つ。遺書には、殺人を犯しておきながら罪を免れた5人に報いを受けさせると記されていた。ということは、あと一人ターゲットがいる。実は、最後の5人目がヴェガだった。スタンの病室にあった小箱に隠されていたナイフは、ヴェガがかつて情報屋を殺した際の凶器。ヴェガの犯行を知っていたスタンは、いつか彼に罪をつぐなわせようとそれをずっと隠し持っていたのだ。

 

刑事なら誰もが持つ未解決事件へのやり切れない思いを私的制裁で晴らしたスタン。彼のその選択は、ベガス署員に複雑な思いを残すのだった。


【豆知識】
ブラッディ・メアリー

米国の都市伝説に登場する女性の幽霊。真夜中に鏡の前に立ち、名を呼ぶと姿を現すと言われている。
ダーリーン・クロッカーの現場を見たモーガンは、ブラッディ・メアリーの仕業かもしれないと冗談で語った。

 

PCP
俗にエンジェル・ダスト。もともとは麻酔薬として開発された有機化合物だが、幻覚剤として乱用されるようになった(1965年、麻酔として人間に使用するのは禁止されている)。

 

PCC
ピペリジノシクロヘキサンカルボニトリル。PCPの合成に使われていた成分。

 

LIMS
Laboratory Information Management System(ラボラトリー情報管理システム)の略。
ヘンリーはラッセルの指示で、このシステムを使ってダーリーンが過去の犯罪に関係していないか調べた。

 

【決めゼリフ】
「その日は早く起き、バイクに乗って遠出をしようと思ってる」by ブラス

ヴェガとスタンの葬儀が同じ日になるとラッセルに聞いたブラスの一言。刑事仲間だった彼らの思いもよらぬ結末に、複雑な思いを抱くブラスの心情がよく表れている。このセリフを言った際の、彼の表情は特に印象的だった。

 

【ゲスト出演者】
スタン役は、「24-TWENTY FOUR-」のアイラ・ゲインズ役や「リゾーリ&アイルズ」のチャールズ・ホイト役などで知られ、「CSI:トリロジー」にはケイシー・スティールという悪役でゲスト出演しているマイケル・マッシー。

 

【鑑賞MEMO】
ヴェガが悪徳刑事だったなんて!!!

シーズン9の#23「処刑ライダー」に登場したのを最後に、しばらく登場のなかったヴェガ。久々の登場に、「おおー!」と思ったのに、彼が悪徳刑事で、過去に殺人を犯していたなんて……。
ヴェガは、シーズン4から登場しているヴァルタン、シーズン1~4の間に登場していたオライリーに続いて登場回数が多い刑事。シーズン1の後半から登場し始めた古株で、いい意味で渋みのきいた味のある刑事だった。脚本家は、なぜ彼にこんな最期を遂げさせたのだろうか? 個人的にはかなりショックだ。

 

そして、刑事たちが経験してきた未解決事件に対する苦々しい思いを晴らすべく、スタンが起こしたこの悲しい事件。前回のエピソードに引き続き、ブラスが素晴らしい見せ場を何カ所も作ってくれた。ラッセルとの対立では、自身の昔ながらの刑事気質と人情味あふれる一面を見せる一方で、捜査に私情を持ち込まず科学に基づいて公正な判断を下そうとするラッセルの人間性を際立たせた。それが顕著に表れたのが、ヴェガが撃たれるミード湖のシーン。真っ先にヴェガに駆け寄ったブラスとニックに対し、妻殺しの疑惑がかかるキャムフォードに駆け寄って彼を手当てしたラッセル(この時はニックですら「ラッセル主任、もういいでしょ」と、仲間のヴェガより被疑者のキャムフォードを気にかけるラッセルに嫌悪感を示したほど)。二人の立場と事件を見る視点の違いが浮き彫りになった。しかしながら、エンディングでは相手を尊重しようとするラッセルに歩み寄りを見せるブラス。彼の存在がエピソードに深みを与えたのは間違いない。

 

それにしても、「CSI:トリロジー」ではケイシー・スティールという悪役を演じたマイケル・マッシーが、元ベガス署の刑事を演じることになるとは意外だった。いずれにせよ、彼には一癖ある悪役がよく似合う。

2013.6. 8|CSI:12 科学捜査班、エピソードガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

ヴェガってヒスパニック系の事件を担当してた人ですかね?もうしそうだったらちょっと前に見た5でニックと一緒に捜査してるのを見たのでニックの言葉にはグッときます。
保安官の腰に下げた銃のアップが結構長い間あったので劇中で発砲するのではないかと思っていましたが勘違いでした。
それはそうとブラス警部2輪の免許持ってるんだ。イメージできない。

投稿: nightmareplus | 2014.07.24 02時07分

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