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LumiLumi
好きな科学捜査はDNA分析。好きなキャラクターは、ホレイショ・ケイン。CSIを見ながらでもおいしくご飯がいただけます。


 8月4日(土) #16「ウォーキング・デッドマン」(原題:Turn On, Tune In, Drop Dead)

Lv11_16逃走したネイサン・ハスケルの行方がいまだ分からない中、モルグでは信じられない事件が発生する。何と、ストリップ通りから搬送された青年の死体が突如起き上がり、立ち去ったのだ。その場に居合わせたデヴィッドは、驚きのあまり気絶してしまう。

 

その直後、別の路地でも死んでいたはずの青年が生き返りどこかへ姿を消すという事件が起きる。先の青年が遺体袋に残した血痕、路地の青年が現場に残した血痕、それぞれのDNAはいずれもCODISで空振り。謎の“ゾンビ事件”の唯一の手がかりは、先の青年が所持していた黒い手帳だけだ。グレッグはこの手帳にびっしりと書き込まれたデータのキーワードを拾い集め、70年代始めに西ラスベガス大学で行われていた国防省の極秘プロジェクトとの関連性に気付く。この極秘プロジェクトで扱われていたのは、超心理学の分野、いわゆる幽体離脱や臨死体験など現実離れしたテーマだ(冷戦時代は、共産圏への対抗手段として本気で研究されていたらしい)。

 

CSIは、このプロジェクトに参加していた著名な学者の一人、エリオット・エイデン博士に着目する。彼は、世界的な精神分析学者だったにもかかわらず、自ら幻覚剤を使用した上、学生たちにもそれを服用させ、そのうちの一人がビルの5階の窓から飛び降りたかどで大学を追われた人物。博士の年金小切手の郵送先を頼りに、ラングストンとサラは博士の自宅へ。在宅していた博士は、黒い手帳が自分のものだと認めると「政府は大嘘つきだ!」と鼻息を荒くし、事件以来、研究室への立ち入りすら禁じられたと、政府の対応への不満をあらわにする。また、当時、死人を生き返らせる実験を行っていたが、いずれも失敗に終わったことにも言及。今回のゾンビ事件に大いに興味を示し、CSIとともに西ベガス大のキャンパス内に当時のままの状態で残る元研究室へと向かう。そこには、何者かが侵入し資料等を読みあさっていた形跡が残されていた。

 

一方、免許証データベースの顔写真を照合した結果、モルグで生き返ったのは西ベガス大学心理学科の学生マックス・フェリスと判明。あるジャンキーがストリップ通りでマックスの財布を盗み、クレジットカードを不正使用していたことが分かり、そのジャンキーが逮捕される。このジャンキー、財布のほかにもワイヤレス・ビデオカメラを盗んだ模様。その映像をアーチーらが再生した結果、マックスが研究室で死後の世界への冒険開始を宣言し、ほかの二人の仲間とともに薬を飲む姿が映っていることが確認される。友人の一人は路地で生き返った青年で名前はカート。もう一人はアリスという名の若い女性だ。

 

その頃、40年ぶりの研究室の中をCSIとともに調べ回っていたエイデン博士は、懐かしの“感覚遮断タンク”を見つけて大はしゃぎ。さっそく蓋を開けてみると、中にはカートの溺死体が浮かんでいた。その後の調べで、カートの死体からはLSDと大麻、そして神経を麻痺させる猛毒テトロドトキシンが検出される。マックスたちは、これを服用したせいで一時的に仮死状態に陥ったようだ。

 

ロビンスは、救命士のリサが心電計の調整を正しく行っていなかったことから、マックスが仮死状態にあるだけで死んではいないことを見抜けなかったことに気付き、リサ本人を叱責する。また、ラングストンとサラは、カートが死に至った状況を推察する。おそらく、カートとともに薬を飲んだマックスは、街へさまよい出た後、研究室に戻って感覚遮断タンクに入った。ところがそこにカートが帰って来て、二人は薬の影響でケンカに。マックスがカートを殺害して逃げたのではないか、と。

 

では、マックス、カートとともに薬を飲んだアリスはどこに行ったのだろうか? カートのメールのやりとりから、アリスという女性は西ラスベガス大で生化学を専攻しているアリス・カッツと判明。キャサリンとサラは彼女の自宅を訪ね、兄のスコットに話しを聞く。そして、5カ月前に母親を失ったのを境に、アリスの成績が落ちていたこと、彼女もエイデン博士のものらしきノートを所持していたことを知る。また、彼女のPCには、母親のお墓を写した数多くの写真が。キャサリンとサラは、アリスが死後の世界で母親と再会しようとしているものと見て、ひとまずアリスの母親の墓に急行。そこでうずくまっている人影を発見する。だが、それはアリスではなくマックスだった。マックスは、呼びかけに応じてその場で目覚めるが、キャサリンたちの制止を振り切ってやみくもに駆け出し、通りがかった車にはねられて死んでしまう。

 

その後キャサリンは、アリスが持っていたノートの筆跡はエイデン博士のものだったものの、それが最近記されたものであることをインクの鮮度から突き止める。また、アリスがネット上で博士に接触を図り、研究の継承を申し出ていたこともニックの調査により分かってくる。要するに、博士とともに実験を主導していたのは、マックスでもカートでもなくアリスだったのだ。
さらに、カートのワイヤレス・ビデオカメラに、アリスがエイデン博士の車へと駆けていく姿が映り込んでいたことが明らかになり、ラングストンとサラは再びエイデン博士の自宅へ。宅内に入り、エイデン博士がテトロドトキシンをネットで購入した証拠や、アリスに幻覚剤を投与する数回の実験が録画されたビデオテープなどを発見する。そして、最も新しい日付が記されたビデオテープを見て驚愕する。そこには、何と博士が自ら死の淵へ飛び込む覚悟で薬を服用する様が映っていたのだ。その直後、ラングストンとサラは家の裏庭で脳死状態のエイデン博士本人を発見する。薬を飲んだ時間と年齢を考えれば、博士が目覚めることはないだろう。

 

一方、アリスを捜索中のニックは、大学の研究室で彼女を見つける。アリスは幻覚の中で母親に会えた喜びをかみしめていたが、マックスとカートの死を知らされるとその感涙は一転。後悔の嗚咽へと変わるのだった。


【豆知識】
ラザロの復活

新約聖書の中の一書、ヨハネによる福音書に書かれている話。イエスが墓に葬られたラザロを生き返らせ、それを目撃した人々がイエスを信じるようになったというもの。
ゾンビ事件について知らされたエイデン博士は、「ラザロの復活が現実に(起こったのか)?」とサラに聞き返している。

 

グレイトフル・デッド
1965年にカリフォルニア州サンフランシスコで結成されたロックバンド。サンフランシスコという地名を聞いたエイデン博士は、すぐにグレイトフル・デッドに思い当たったようだ。

 

アレクサンドリアの書庫
紀元前300年頃、プトレマイオス朝のファラオ、プトレマイオス1世によってエジプトのアレクサンドリアに建てられた古代最大の図書館。
エイデン博士は自分の元研究室を、“アレクサンドリアの書庫”と表現した。

 

オルタモントの悲劇
1969年、カリフォルニア州オルタモント・スピードウェイで行われたローリング・ストーンズ主催によるジェファーソン・エアプレインらが出演したフリー・コンサートで、警護を担当していた有名なオートバイ・クラブであるヘルズ・エンジェルスのメンバーのアラン・パサーロが、黒人青年を殺害。4人の死者と多数の負傷者が出た事件のこと。
エイデン博士は、“感覚遮断タンク”の中にカートの死体が見つかった後、「こんな興奮は『オルタモントの悲劇』以来」とサラに語っていたようだ。

 

『アルタード・ステーツ』(アルタード・ステーツ/未知への挑戦)
1979年のアメリカのSF映画。感覚遮断実験での変性意識状態をテーマにしており、感覚遮断タンクも登場することから、ラングストンはこの映画の名前をサラとの会話の中で引用した。

 

【決めゼリフ】
「ホッジスが新たなデータベースを作るって言い出してね。商標登録名はZODIS。ゾンビDNAインデックスシステム」by ヘンリー

ホッジスがそう言うよう指示したようだが、あまりのくだらなさにサラもニックもドン引き……。そして、肝心のホッジスはヘンリーの話の中に登場しただけで、珍しく画面に顔を見せることはなかった(ちょっと寂しい)。

 

【ゲスト出演者】
救命士のリサ役は、「ホームタウン ~僕らの再会」のジャネット役のレベッカ・フィールド。
マックス役は、「プリティ・リトル・ライアーズ」のトビー役のキーガン・アレン。
カート役は、「ゴースト ~天国からのささやき」のネッド・バンクス役のクリストフ・サンダース。
エイデン博士役は、映画『アバウト・シュミット』などで知られるハワード・ヘッセマン。

 

【鑑賞MEMO】
ゾンビ出現!?

今回は、エイデン博士が携わってきた死人を生き返らせる実験が主題となったエピソード。ドラマ「フリンジ」に影響を受けたのではないかと思わせる内容だった。事件の発端は、ある若い女性の亡くなった母への恋しさという意外にもけなげなものだったが、結果的には、悪ノリした学生二人が死亡し、博士までも死後の世界に旅立つという最悪の事態に……。

 

一方、逃走したハスケルの行方はいまだ分からないまま。エンディングのラングストン&ロビンスの会話には、ラングストンの中で増しているハスケルの怒りがにじみ出ていた。ロビンスの「気を付けろ。悪は時として善をたぶらかし、暗闇へ引きずり込むこともある」というセリフは意味深かった。

 

なお、今回のエピソードの監督はポール・マクレーン。彼は、「ER-緊急救命室-」のロバート・ロマノ役のほか、「24 -TWENTY FOUR-」のグラハム・バウアー(ジャック・バウアーの弟)役などで知られる俳優。「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」のジョシュ役でのゲスト出演では、2011年のエミー賞でドラマ・シリーズ部門ゲスト男優賞に輝いている。
そんなポール、「サード・ウォッチ」で初めて監督を務めて以来、「ER-緊急救命室-」や「WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!」「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」などでメガホンをとるなど、演出業でも活躍中。「CSI:科学捜査班」シーズン10の#19「憎悪の連鎖」には俳優としてゲスト出演してくれたわけだが、今回は監督として再び番組に参加というかたちとなった。ちなみに、シーズン12でも彼の監督エピソードがある。こちらにもぜひ期待したい。

 

なお、原題の「Turn On, Tune In, Drop Dead」は、アメリカの心理学者でLSDなどの幻覚剤による人格変容の研究などを行ったティモシー・リアリーによる有名な合い言葉「Turn on, tune in, drop out」のもじり。

2012.8. 4|CSI:11 科学捜査班、エピソードガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

観ていて、フツーに『FRINGE』だ…と思いました。「影響を受けた…」
というよりも、だいぶパロった内容と装置やセットで、ニヤリ。

投稿: シュレーディンガ | 2014.06.20 14時44分

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