CSI:投稿ラボ

海外ドラマNAVI

WEEKLY NEWS

COLUMN/REPORT

About CSI:について

Category カテゴリー

Writers プロフィール

このコラムはこんなライターの皆さんが書いてます。

LumiLumi
好きな科学捜査はDNA分析。好きなキャラクターは、ホレイショ・ケイン。CSIを見ながらでもおいしくご飯がいただけます。


 8月27日(土) #19「憎悪の連鎖」

Lv10_19_2大雨の夜。ジェファーソン高校の講堂で、キャサリンの娘リンゼイが芝居のリハーサルを行っている最中、高校そばの雨水排水路の開口部に青年の死体が引っ掛かっているのが見つかる。死んでいたのは、リンゼイと同じ学校に通っていたショーン・ベッカー。どうやらショーンは素行が悪く、周囲からの評判も悪かったようだが…。

 

ニックとグレッグは、地上のマンホールから上流の排水路に入り、ショーンがたまり場として使っていた場所を発見する。そこには、ネオナチのパンフレットが。その後、ショーンの体には白人至上主義者を象徴するタトゥーがあることも判明。家庭に多くの問題を抱えていたショーンが、両親に対する憎悪の矛先を黒人やユダヤ人らに向けていたこと、同じ高校に通うダリル・ジョンソンとカール・ハートとつるんで差別主義的言動を繰り返していたことなどが分かってくる。けれどもその一方で、ショーンが2人の黒人女性が写った写真を所持していたことも判明。黒人を嫌っているはずのショーンがなぜそんなものを持っていたのか、CSIは首をかしげる。

 

サラとブラスは、ショーンと同居していた祖母を訪ね、彼女に孫の訃報を伝える。痴呆症を患う祖母は、状況を理解できない様子。それでもサラは祖母に確認を取った上で、ショーンの部屋を調べる。そこにはハイデッガーやニーチェなど、インテリをうかがわせる書物が。サラはショーンの意外な一面に触れる。

 

検視では、ショーンの体に多数の骨折や打撲の跡が見つかる。暴力三昧の生活を送っていたのか、傷跡はおよそ3日前のものと、1週間前のものとが混在。さらに、死因は溺死ではなく刺殺で、プラスドライバーが凶器らしいということも分かってくる。そして、ニックとグレッグの調べにより、凶器とおぼしきドライバーが高校近くのマンホールの中から見つかる。マンホールの開口部にはショーンの着衣の繊維が引っ掛かっており、ここから犯人の手で排水路に投げ込まれた可能性は高い。

その後、高校の懲戒記録から3日前にショーンがイアン・ウェントワースという生徒とケンカをしていたという事実を知ったキャサリンは、高校にイアンを訪ねる。イアンは、芝居を妨害しようとするショーンともめただけだと主張。犯行時刻にはリンゼイたちと芝居のリハーサル中だったことから、殺害には無関係と分かる。

 

そんな中、高校の校長のアンダーソンが署を訪れ、1週間ほど前、高校の用務員でルワンダ虐殺を生き延びたアフリカ系黒人、ローラン・セニヤブが何者かに暴行されたという情報をもたらす。ショーンの仕業と見たブラスは、さっそくローランに事情を聞きに行くが、ショーンの死を知ったローランは意外にも悲しみの表情を見せる。何でも、彼はショーンと友人関係にあり、ダリルとカールに暴力を振るわれる自分をショーンがかばってくれたというのだ。しかし、解せないのはローランが黒人であるという事実。なぜ白人至上主義者のショーンが彼をかばったのだろうか? ローランによると、ショーンの方から「あんたの人生を知りたい」と接触してきたとのこと。ローランは、怒りの感情を抑制する大切さを教えるため、自分の経験をショーンに話して聞かせたという。するとショーンは、その悲劇に胸を痛めて改心。ローランに生き別れとなった2人の妹がいると知ると、彼女の写真をコピーさせてほしいと申し出たという。ショーンはローランの妹たちを捜すつもりだったのだ。

 

では、ショーンがローランと親しいことを、ダリルとカールは知っていたのだろうか? もし、知っていたとすれば、ショーンが彼らに危害を加えられた可能性も排除できない。ニックとグレッグはそれぞれダリルとカールを取り調べ、キャサリンは彼らの仲間のモリーを追及。その結果、ショーンとローランの関係に気付いたモリーが、それをダリルとカールに報告。ダリルとカールは真偽を確かめるため、わざとショーンの前でローランを襲い、ショーンはローランをかばったために、ダリルとカールから暴行されていたことが明らかになる。

 

その後、意外な事実が判明する。どういうわけか、ショーンがローランの指紋を採取していたのだ。試しにその指紋を照合してみると、何と、国際指名手配犯マシュー・ババジデのものと一致。ローランの正体は、ルワンダのギタンボ村で虐殺を実行した首謀者の一人と分かる。おそらくショーンは、虐殺について調べるうちに偶然ローランの正体に気付いた。そこで彼の指紋を密かに採取したが、それを照合する術がないため、ローラン本人に事実確認しようとし、口封じのために殺されたに違いない。

 

やがて、凶器のドライバーの割れたグリップの形状に一致する手の傷が決め手となり、ショーンを殺したのはやはりローランだったことが分かる。国外に逃亡し、自分の過去をひた隠しにしてきたローランは、アメリカで結婚。子どもにも恵まれ、今は家族と平和な生活を送っていた。けれども、自分の正体をショーンに知られたため、とっさに持っていたドライバーで彼を殺害し、死体をマンホールに投げ込んだのだ。
また、ショーンがローランの妹だと信じていた写真の女性たちは、ローランの妹どころかまったく面識のない赤の他人であることも明らかになる。写真は、ハイエナのエサとなった虐殺の犠牲者たちの骨の山に落ちていたもの。ローランは、偽りの過去を語る小道具にするためこの写真を拾ったのだった…。


【豆知識】
クー・クラックス・クラン

アメリカの白人至上主義を唱える団体。

 

ルワンダ虐殺
1994年にルワンダで起きたジェノサイド(特定の人種・民族・国家・宗教の構成員に対する抹消行為)。フツ系の政府とそれに同調する過激派フツが、多数のツチと穏健派フツを殺害。その犠牲者は50万~100万人(ルワンダの人口の10%~20%)に及んだとされている。

 

【決めゼリフ】
「逃亡犯が“償う”だと? また一人殺して快感がよみがえったか?」by ブラス

ローランに対する、痛烈な一言。

 

【ゲスト出演者】
ローラン役は、「THE WIRE/ザ・ワイヤー」のオマール・リトル役で知られるマイケル・K・ウィリアムズ。
校長のフィル役は、「ER 緊急救命室」のロバート・ロマノ役や「24 -TWENTY FOUR-」のグラハム・バウアー役でお馴染みのポール・マクレーン。

 

【鑑賞MEMO】
悲しすぎる結末…

両親への怒りをいつしか黒人やユダヤ人らに向けるようになったショーン。ゲイの同級生をひき殺したのではないかと噂されるほどその言動は卑劣だったのに、ローランとの出会いが彼を変え、誰かの役に立ちたいと思えるようにまでなったというのに、実はローランがルワンダ虐殺の首謀者の一人だったなんて…。「CSI:ニューヨーク」シーズン5の#22「父への祈り」に登場した、アウシュヴィッツを経験したユダヤ人になりすました元ヒトラー青年団の犯人を思い出した。彼が自分の腕に入れた偽の収容者番号の刺青は、今回でいう、あの黒人女性2人が写った写真というところか。ローランが言い残した「自分の残酷な一面を生涯知らずに済む人は幸せ者だ」というセリフ、ラングストンの耳にどう響いたのかも気になる。

 

一方、キャサリンの娘リンゼイが久々に登場。すっかり大人になった彼女にビックリ! でも、ショーンが指紋の件で自分に近づいてきたのは、あくまでも自分に気があったからだと言い張るあたりがまだまだかわいい。そして、そんな彼女が出演するステージを客席から見守るキャサリン。彼女の母としての顔を見るのもいいものだ。

 

個人的には、痴呆症のショーンの祖母に無理やり孫の死を理解させようとするのではなく、彼女のお茶の誘いに乗ったブラスの対応にジーンときた。

2011.8.27|CSI:10 科学捜査班、エピソードガイド|コメント(1)トラックバック(0)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209357/52576799

この記事へのトラックバック一覧です: 8月27日(土) #19「憎悪の連鎖」:

コメント

ニューヨーク同時テロから10年目を迎えようとしているこの時期にいろいろ考えさせられる内容でした。今でも続いている憎悪の連鎖が一日も早く終わることを願うばかりです。

投稿: odette | 2011.09.05 12時26分

コメントを書く